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 月刊スポーツメディスン232号
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月刊トレーニング・ジャーナル2007年3月号
月刊トレーニング・ジャーナル2013年5月号
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月刊スポーツメディスン209号
月刊スポーツメディスン158号
月刊スポーツメディスン127号
初めての骨折(TJスペシャルファイル21)
投球障害からの復帰と再受傷予防のために(TJスペシャルファイル23)

Sportsmedicine No.104, 2008
月刊スポーツメディスン 7月号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,100円(1,000円+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
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疲労骨折
── 発症と再発予防のために



女子マラソン選手の多発性疲労骨折がメディアを沸かせたことがある。夏の北京オリンピックでも、マラソンや野球などで疲労骨折が話題になった。箱根駅伝でも1大会で2つの疲労骨折による棄権があったこともある。練習量が多く、同じ動作を繰り返すことの多いスポーツでは疲労骨折が起こりやすい。今月は、この疲労骨折に焦点を当て、新しい治療法や比較的珍しい疲労骨折についても解説していただき、現場での対応や栄養面での注意についても紹介する。


1 疲労骨折を語る
斎藤明義・駿河台日本大学病院整形外科部長、スポーツ整形外科主任

2 わかりにくい疲労骨折、思わぬ疲労骨折——上肢の疲労骨折を中心に
亀山 泰・(財)スポーツ医・科学研究所スポーツ整形外科部長

■現場における疲労骨折への対応——神奈川大学陸上競技部の場合
松永道敬・神奈川大学健康科学スポーツセンター、ATC、
(有)スポーツゲイト、ヘッドトレーナー

3 丈夫な骨をつくるために
川野 因・東京農業大学応用生物科学部栄養科学科教授

Topic Scanning
新しい流れを読む
ロコモティブシンドロームと運動器不安定症

Ultrasound Diagnostic Imaging in Sport
新連載 スポーツに役立てる超音波画像診断
超音波の時代がやってきた!
皆川洋至・城東整形外科

My Fishing Days
70歳からのフィッシング
北海道でのウォーキング指導と、尺を超すアメマス釣り
宮下充正・東京大学名誉教授

Prevention of Baseball Injuries II
続・投球障害の予防と対応
投球障害とパフォーマンスへの対応——原 正文(久恒病院院長)先生に聞く
能勢康史・コンディショニングコーチ

Life Skill Program
新連載 アスリートのためのライフスキルプログラム
研究会の正式発足と今後の展開について

Trainers Activity
JATACのトレーナー実践活動
JATAC(NAGANO)中体連活動の経緯と活動報告
原 和正・JATAC(NAGANO)顧問

Trainers Activity
私の“一枚の絵”
帽子の効用
渡會公治・東京大学大学院総合文化研究科身体運動科学研究室

Meridian Stretch
「経絡ストレッチ」——身体の異常診断と修正が容易にできる
経絡ストレッチで症状が改善した例10——乗り物酔いで飲むジョガーの経絡ストレッチとツボ刺激
朝日山一男・神奈川衛生学園専門学校

Body Potential
動きへのはたらきかけ
頭を固定した身体の動き
橋本維知子・日本ボディポテンシャル協会主宰

Exercise File
File 1 医療現場のボールエクササイズ
膝障害と運動療法[実践編]
多久範子・たく整形外科医院 看護師長、健康医科学協会ボールエクササイズプラクティショナー
File 2 介護予防に役立つ機能改善エクササイズ
一般高齢者施策の大切さ
石井千恵・健康医科学協会

Hida Report
飛騨通信
飛騨シューレ・夏活動の成果
山田ゆかり・スポーツライター


 次の特集は「疲労骨折」をテーマにしようと考えていたら、北京オリンピックが始まり、女子マラソン選手が棄権、のちに疲労骨折と報じられ、プロ野球選手2名も疲労骨折というニュースが流れた。
 だいぶ前になるが、フィギュアスケートの女子選手やマラソンの女子選手の疲労骨折が新聞や週刊誌で大きく取り上げられたことがある。女性特有の月経やホルモン、また膨大な練習量など、警告となる記事であった。
 その時代から疲労骨折に取り組んでこられた斎藤明義先生(P.6)に、当時のこともうかがいながら、疲労骨折について解説していただいた。医療機関を訪れるときにはかなり進行しているという特徴があるのが疲労骨折。そこまで我慢してしまう。個体の要因、環境の要因、方法の要因と言われるが、現場での対応が求められ、またそこがむずかしい疾患である。
(財)スポーツ医・科学研究所の創立20周年記念式典の際、同研究所の亀山泰先生(P.10)が講演されたが、そのときたくさんの疲労骨折の症例を示された。そんなところにも疲労骨折が起きるのかと思った。これが契機で、疲労骨折をテーマにしてみようかと考え始めた。すでに本誌では疲労骨折は何度も扱っているが、なかなかわかりにくいものもある。現場で気をつけるべきものとして、とくに上肢を中心に紹介していただいた。
 斎藤先生、亀山先生のお話からも、いかに現場での対応が大事かわかるが、神奈川大学でトレーナーとして駅伝の選手などをみている松永道敬さん(P.16)に、日常行っているケアやトレーニングについて解説していただいた。実際のエクササイズやケアについてデモもしていただいた。ぎっしり詰まった内容である。
 疲労骨折については、上記の3つの要因のほか、栄養の知識も欠かせない。骨というとビタミンD、カルシウムと考えるのが一般的だが、実はそう簡単ではない問題がある。川野因先生(P.18)に、注意すべき食事の摂り方、食材の選び方などについて語っていただいた。