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No.1〜146

DVD版 月刊スポーツメディスン
特集パック No.28-137


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Sportsmedicine No.147, 2013
月刊スポ-ツメディスン 2013年1月号 通巻147号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,000円(+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
年間購読料11,000円(10,000円+税)


■特集 手指のケガ ──外傷と障害、治療と予防

手の指のケガは、スポーツ現場では頻繁に起こる。いわゆる「突き指」を経験していない人のほうが少ないであろう。この「突き指」には、骨折も脱臼も靭帯損傷もあるが、スポーツ現場では「突き指だろ。大丈夫だ」と簡単に片付けられることが多い。しかし、実際には治療を必要とする例が多い。あるいは、そのときは大きな問題がないと思われても、のちのち日常生活に支障をきたす変形が生じるおそれのあるものもある。今回の特集では、そうした手指のスポーツ外傷、そして使いすぎ、あるいは使い方が悪いことで生じる障害、野球の捕球時、バレーボールのブロックで起きるケガについて、また野球現場でのケアについて聞いた。

1 手指のスポーツ外傷──軽視されがちだが、「治療が必要」という認識が大事
岩倉菜穂子・東京女子医科大学 整形外科学教室

2 手指のスポーツ障害を防ぐ──よいアライメントと上手な使い方
渡會公治・帝京平成大学 健康メディカル学部 理学療法学科 教授、整形外科医

3 野球の捕球動作でケガをしないために──バックハンド捕球のすすめとその根拠
伊藤博一・帝京平成大学 現代ライフ学部 経営マネージメント学科 トレーナー・スポーツ経営コース 講師

4 ブロックでケガをさせない手の形──バレーボールでのブロックのケガを防ぐ方法
蔦宗浩二・順天堂大学 スポーツ健康科学部 体育科教育法 准教授、男子バレーボール部監督

5 野球選手の手指のケガのケアについて
川口 毅・株式会社横浜DeNAベイスターズ 一軍チーフトレーナー

特集頁例  msm147-1.pdf *注1


Topic Scanning
新しい流れを読む
第4回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会に参加して──理学療法士の視点から

Editorial Report
話題の最前線
エコーを駆使、新コンセプトのフィットネス施設と連携のクリニック
──東あおば整形外科(仙台市) ・ サンプルページ *注1

Contribution
オーストラリアでPhysiotherapistを目指して 最終回
自分の可能性を信じて、挑戦する心
三木貴弘・理学療法士

Contribution
寄稿 手を使わなくても逆上がりはできるか 最終回
逆上がり即時上達法
中村 賢・社団法人TAISO LAND店長

Sports & Law
基礎から学ぶ「スポーツと法」
スポーツ選手と広告契約について
齋 雄一郎 スポーツ法政策研究会、日比谷見附法律事務所、弁護士

Topics on Children
子どものからだと心
今、子どもの生活は…… ──『子どものからだと心 白書2011』より
中島綾子・子どものからだと心・連絡会議、文教大学付属小学校 養護教諭

Synapsology
シナプソロジー
脳の潜在認知力を引き出す「シナプソロジー」──介護予防および介護の現場における展開事例
沖本 大・シナプソロジー普及会ディレクター、株式会社 ルネサンス商品開発部 課長代理、社団法人 日本フィットネス協会/ADD・ADE・AQS

Meridian Stretch
「経絡ストレッチ」──身体の異常判断と修正が容易にできる
経絡ストレッチで症状を改善しよう 28
ランナーに起こりやすい傷害への対応(10)──中足骨の骨膜炎および疲労骨折
朝日山一男・神奈川衛生学園専門学校


 スポーツ外傷・障害では、頸・肩・肘・腰・股・膝・足などの関節が問題になることが多い。末梢である手の指のケガは、スポーツではありふれたものだが、あまり強い関心が寄せられることはない。
 しかし、周囲の人をみると、指の問題で困っている人は意外に多い。現役はもちろん、社会人になって今はスポーツをしていなくても、スポーツで受傷した指のケガの後遺症で困っている、そういう例は少なくない。
 本誌でもたしかに手指のケガを特集テーマとしたことは過去になかった。だが、手指の外傷・障害の講演をされた岩倉菜穂子先生(P.4)のことを知り、今回詳細に手指の外傷・障害について探ってみようと考えた。岩倉先生は、手の外科を専門とされている。非常に微妙な動きが求められる部位であり、女性の場合は美容的にも重要な部位。こんなにあるのかと思うほどの手指の外傷について詳しく解説していただいた。
 一方で、手の使いすぎ、あるいは使い方が悪くて障害を生じるケースもスポーツでは珍しくない。よいアライメントで上手に使うことが障害を防ぐ要諦とする渡會公治先生(P.15)に、スポーツ整形外科医らしく、使い方をメインに聞いた。指のスクワットやストレッチ、試してみていただきたい。
 現場ではどうか。心臓震盪への取り組みから始まり、バックハンド(いわゆる逆シングル)での捕球のほうが捕りやすく、送球しやすく、ケガも少ないという研究をされている伊藤博一先生(P.20)に、その根拠を示していただいた。
 さらに、指のケガが多いバレーボールでのブロックについても、蔦宗浩二先生(P.29)に一般的に行われている方法の誤りを指摘していただき、正しい方法とトレーニングの方法についても紹介していただいた。また、プロ野球チームでヘッドトレーナーを務める川口毅先生(P.32)に、現場における手指のケアについて解説していただいた。
 手の指のケガは細かい動きをする部位だけに、ちょっとした損傷もパフォーマンスに影響を及ぼす。指のどこが損傷した可能性があるのか、選手のみならず、指導者もトレーナーも正しい理解が必要であろう。
 軽視されやすい手指のケガだが、その機能は重大。大事にしたい。(清家)


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