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Sportsmedicine No.83 August, 2006
月刊スポーツメディスン 8月号 通巻83号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,100円(1,000円+税) クリアランスセール特価550円(500円+税)[品切れ]
年間購読料11,000円(10,000円+税)

■特集 専門職能を活かす地域事業とネットワーク
運動・医療に関わる人の専門職を活かす注目の事業を、「地域」あるいは「ネットワーク」をキーワードに取材した。関西医科大学健康科学センターを中心とするKMFネットワークが始めた「メディカルパーソナルトレーナー制度」、NPO法人ソシオ成岩スポーツクラブが立ち上げた「リコ・ネット」、スポーツ鍼灸のネットワーク「スポーツ鍼灸セラピー神奈川」、東京大学生涯スポーツ健康科学研究センターの「3世代ユニバーサル10坪ジムネットワーク事業」、NPO法人神戸アスリートタウンクラブのICカードを利用したウォーキング「ICウォーク」の5つを紹介する。
木村 穣、小林寛和、朝日山一男、小林寛道、神戸アスリートタウンクラブ


■連載その他
Topic Scanning 新しい流れを読む
医療の安全と健康——安全工学シンポジウム2006より

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
科学に精通し、かつ自立したスポーツ医療を——勝浦整形外科クリニック・勝浦スポーツクラブ

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ——ドイツの運動科学理論とともに
コオーディネーション理論の“周辺”と“中心”
荒木秀夫

Therapeutic Exercise
運動療法のポイントと実際—整形外科診療所からの発信
動作のモデル
多久泰夫・多久範子

Exercise File
File 1 機能改善エクササイズ
肩のほぐし体操 
尾陰由美子

File 2 快適な動きが脳を鍛える——忙しい人のためのフェルデンクライスメソッド
脳を鍛えるからだのレッスン——職場や家庭の椅子に座って¡
フランク・ワイルドマン博士 訳:藤井里佳

File 3 介護予防に役立つ機能改善エクササイズ
関節可動域に着目したエクササイズ
   石井千恵

Watch and Write!
スポーツの「芯」
楽しい野球
山田ゆかり


特集 専門職能を活かす地域事業とネットワーク
 スポーツや運動に関わる専門家の活動範囲はどんどん広がっている。今月は、各地域で進む運動・スポーツ関連の事業やネットワーク活動に注目、専門職がいかに活動していくのが望ましいかを考えてみた。
 木村穣先生(P.6)は、関西医科大学健康科学センターに勤務し、京阪メディカルフィットネスネットワークを構築してきたが、運動指導現場で、医学的知識を持ち、医師とコミュニケーションがとれる運動指導者(メディカルパーソナルトレーナー)が必要と認識、その制度を立ち上げた。医療情報・運動情報を医療と運動の現場で共有するほか、運動負荷試験を「遠隔医療」で行うなど画期的なシステムを導入しながらの制度発足である。今後、高リスクの人が運動する機会はさらに増大する。なければならないシステム、ネットワークとして注目される。
 小林寛和先生(P.13)は、リコンディショングを地域スポーツ現場で実施するためのネットワーク「リコ・ネット」を構想、自らが会員でもあるNPO法人ソシオ成岩スポーツクラブ内で、このネットワークづくりを行うことになった。スポーツをいかに安全に行うか、外傷をいかに未然に防ぐか、起きても最小限のところでどう抑えるか、リコンディションブの概念を持って、専門職の知識と技能でいかに地域に貢献していくか。参考になるところ大の事例である。
 朝日山一男先生(P.17)には、1998年の23号で、スポーツ鍼灸セラピー神奈川について紹介していただいたが、今月号では、スポーツ以外にも災害ボランティアや介護予防などにも広がっている活動について語っていただいた。スポーツ鍼灸は、もともとはインターハイや国体などスポーツイベントへのサポートから始まったが、鍼灸マッサージが貢献できる範囲は広い。自ずと広がりを有していたと言えるが、今後の運動・健康を考えるうえで、スポーツ鍼灸の可能性を感じる話である。神奈川のみならず、全国にあるスポーツ鍼灸団体の一覧も掲載した。
 小林寛道先生(P.20)には、東京大学生涯スポーツ健康科学研究センターが着手している、小規模ジムを生活県内に設置しネットワーク化を図る「3世代ユニバーサル10坪(とつぼ)ジムネットワーク事業」について紹介していただいた。小林先生は、動きのコツが身につく独特のトレーニングマシン開発でも知られる。そのマシンを設置した10坪ジムにより、健康づくりから地域再生までを図ろうとしている。注目の事業である。  NPO法人神戸アスリートタウンクラブ(P.23)では、この7月から「ICウォーク」という、ICカードを利用したウォーキングシステムを始めた。ICカードをコースに設置されたリーダーにかざすだけで、歩行記録が残されるだけでなく、いわゆるポイントが貯まり、商品やサービスが受けられるというもの。やがてはウォーキングのエビデンスづくりにも活用していくことが予定されている。

連載その他
 これからのスポーツ医療(P.26)は、勝浦整形外科クリニック・勝浦スポーツクラブを取材した。スポーツ科学、その分野を担うトレーナーを不可欠なものと位置づけ、スポーツ医療の自立を目指している。
 荒木先生の連載(P.29)は、コーディネーション理論の“周辺”と“中心”。荒木先生が担当するのは今回が最後となる。これまでの内容を総括していただいた。
 多久泰夫・範子先生の連載(P.35)は、動作のモデルの後編。古武術の武道家・甲野善紀氏が提唱する「ヒンジ運動・井桁術理」理論を参考にしながら、アレクサンダー・テクニークを別の視点から解析している。  エクササイズファイルでは、尾陰さんの連載(P.40)は前号に引き続き下肢のほぐし体操を、ワイルドマン博士の連載(P.43)では職場や家庭の椅子に座ってできるレッスンの第3弾を、石井さんの連載(P.46)では関節可動域に着目したエクササイズを紹介していただいた。
 山田さんのスポーツの「芯」(P. 51)は、子どもたちが出会う野球がどういうものであるべきかを再考している。「楽しい野球とは何か」を問う内容である。
 また、今号より求人コーナー(P. 38)を設けたので活用ください。

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