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Sportsmedicine No.77 January, 2006
月刊スポーツメディスン 1月号 通巻77号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,000円(+税) クリアランスセール特価500円(+税)
年間購読料10,000円(税込)

■特集 メタボリック・シンドローム生活習慣病予防のターゲット疾患
2005年4月、「メタボリック・シンドローム」の診断基準が発表された。医学の進歩により、さまざまな事実が判明しているが、脂肪細胞はエネルギーの貯蔵庫であるのみならず、内分泌器官として重要な存在であることがわかっている。脂肪細胞、とくに内臓脂肪の蓄積が各種生活習慣病をもたらすメカニズム、またその予防としての運動、食事などについて取材した。
徳永勝人、池田義雄、久保 明、森谷敏夫


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
知恵を集めて、子どもをいきいきさせよう——第27回子どものからだと心・全国研究会議より

Therapeutic Exercise
運動療法のポイントと実際—整形外科診療所からの発信
要素還元論と全体論
多久泰夫・多久範子

Exercise for Good Movement
介護予防に役立つ機能改善エクササイズ
動きたくなる環境づくりを工夫しよう
石井千恵

Wonderful Aging
すばらしき高齢スポーツ愛好者に学ぶ
健康教室から施設確保、マスターズまで
鹿子島 進

Active Children
こどもの身体活動を考える——いかに人を動かすか
「山っこ倶楽部」付随事業——サマーワーク、サマーキャンプ、ワークショップ

Foam Roller Exercise
姿勢改善のエクササイズ その1
安田栄一

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ——ドイツの運動科学理論とともに
音楽における“身体”と“運動”
荒木秀夫

スポーツの「芯」
一冊の本から
山田ゆかり

★全国スポーツ・クリニック一覧追加情報 


特集 メタボリックシンドローム
 自民党圧勝のあと、株価が上がり、増税案が続出し、医療費抑制の記事が毎日のように新聞紙上をにぎわすようになった。
 介護予防や転倒予防とい寝たきり予防といった高齢者を対象とした重要な項目もあるが、一方で生活習慣病という中高年の医療と健康に大きく関わる問題もある。厚生労働省もこの生活習慣病の予防や改善に力を入れることになったが、それも医療費抑制に強く関わるからである。
 その生活習慣病の中心的概念として「メタボリックシンドローム」の診断基準が8学会の合同による委員会で作成された。それが2005年4月である。国際糖尿病学会も同じ4月にメタボリックシンドロームの診断基準を出した。
 世界的に注目が集まるメタボリックシンドローム。今月はこのシンドロームについて詳しく紹介することにした。
 まず、徳永先生(P.6)は、1978年から肥満の研究を始められた。大阪大学の松澤先生らとともに内臓脂肪について研究を進めてこられた。今回は、メタボリックシンドロームの診断基準作成の経緯と診断基準そのもの、またメカニズムや予防上の対応などについて詳しく聞いた。脂肪細胞が大きくなると、アディポサイトカインという生理活性物質の分泌異常が起こる。運動はこれを改善する。この事実の意味は大きい。
 高輪メディカルクリニックの久保先生(P.12)には、臨床現場でどう捉え、どう患者に伝えているか、その実際をうかがった。なるほどと思ったのは、メタボリックシンドロームは自覚症状がないため、運動の体感によってをイメージしてもらうのがよいのではないかという指摘である。確かに、運動時に代謝の話をされれば、からだの気づきからそれを理解しようとするだろう。運動を通して病気のメカニズムを伝えるというアプローチは、これからの運動指導者に求められる役割かもしれない。
 池田先生(P.16)は、2000年に日本肥満学会より出された肥満の基準を策定された方である。メタボリックシンドロームの予防について聞いたが、先生の言う「一無、二少、三多(いちむにしょうさんた)」は、これぞ“健康”と言える提言である。一無は禁煙、二少は少食と少酒、三多は多動、多休、多接を指し、タバコを吸わず、食事を少なめ、酒を控えめにし、運動、休養をしっかりとりながら多くの人・物・ことに接して創造的な活動をしようというものである。健康的な生活は真にからだを健康にしてくれる。
 本誌66号「体脂肪」の特集でも登場いただいた森谷先生(P.20)は、2003年からとても興味深い研究を続けておられる。筋への電気刺激による生活習慣病改善の可能性をみるものだが、実に興味深い。電気刺激でそこまでの運動になるのか、また運動効果が期待できるのかとふつうは思う。しかし、実験の結果をみると、自転車こぎなどの随意運動より糖代謝の面で効果的であり、かつその効果が長続きする。これは大きな発見ではないだろうか。実際に、この論文の引用は世界的に非常に多い。まだまだ研究は進みそうで、また改めて紹介したい。(清家)

連載その他
 多久先生の連載(P.29)では、体肢の進化を取り上げている。疾患だけを対象とせず、身体全体を見直し姿勢・動作の根本から改善を目指すべきだが、患者自身が疾患だけに捉われてしまうことも多い。からだの見方について、ベルンシュタインの考えを基に解説していただいた。
 石井さんの新連(P.33)は、前回に続きスカーフを用いたエクササイズ。手先から肩甲骨までの動きを自然に引き出し、かつ動きと呼吸を連動させるものを紹介していただいた。代用品としてスーパーのレジ袋やティッシュの活用も推奨している。
 高齢スポーツ愛好者に学ぶ(P.36)は、日本マスターズ陸上競技連合理事、鹿子島氏の話。スポーツ施設の建設や管理・運営の経験に加え、マスターズの普及振興に携わっている立場から、健康スポーツを広げていくためのアイデアなどを語っていただいた。
 子どもの身体活動を考える(P.38)は、「山っこ倶楽部」付随事業のサマーワーク、サマーキャンプ、ワークショップについて。子どもの強いからだと強いこころ、豊かな感性の構築を基盤と考える同事業では、上記3つを通して、運動だけでなく食や文化なども重視し、自然を活かしたプログラムを実行・予定している。  エルグフィットネスクラブ代表の安田英一氏にご登場いただいたフォームローラー(P.44)では、姿勢改善エクササイズを紹介。今回は円背を改善するためのエクササイズを取り上げていただいた。
 荒木先生の連載(P.46)の今回のテーマは、音楽における身体と運動。荒木先生は、この言語と音楽の関係に「身体」と「運動」いうキーワードを入れたらどうなるのかについて考察している。
 スポーツの「芯」(P.50)は、山田さんがカナダのトロントに滞在中に見つけた本、「MAGUNUMSOCCER」について語っている。同書はフリーのカメラマンによる写真を7つの視点で収めたものである。さまざまな国のさまざまな環境で見られるサッカーから、その土地や人の生活もみえてくる。本や写真を通して学ぶことは多い。(長谷川)

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