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Sportsmedicine No.70 Contents May, 2005
月刊スポーツメディスン 5月号 通巻70号

A4変型判 52頁 中綴じ 定価1,000円(+税) クリアランスセール特価500円(+税)
年間購読料10,000円(税込)

■特集 ピラーティス・メソッドヨーゼフ・H・ピラーティスの伝えたもの
「ピラティス」ブームであるが、本来の「ピラーティス」とはどういうものなのかを知る人は少ない。創始者であるヨーゼフ・H・ピラーティス氏の数少ない弟子に指導を受けた第3世代にあたる高田さんに取材、歴史を含め、ピラーティス・メソッドについてできるだけ正確に伝える特集。創始者が考案したことがどういうことだったのかに迫る。

高田遵湖、早川洋子、内山尚子、渡会公治


■連載その他
Topic Scanning
新しい流れを読む
話題のサプリメント、コエンザイムQ10
——その働きと摂り方

Sports Science Essay
「間」の考察から運動そのものへ——ドイツの運動科学理論とともに
ちいさな国のおおきな闘い! その10
綿引勝美、高橋日出二

Stretching and Training for Injury Prevention
障害を予防するストレッチングとトレーニング
野球肘のメカニズムとチェックポイント
堀居 昭

Exercise for the Knee
膝OAのための「ヒザイタ改善エクササイズ」
「エクササイズ紹介」の前に その2
小谷さおり

Sportsmedicine People Interview
日本体育協会スポーツ科学研究室の役割
森丘保典

Sportsmedicine Now
取材レポート:これからのスポーツ医療
総合病院におけるスポーツ外来の役割
総合病院 水戸協同病院

Foam Roller Exercise
フィットネスクラブでのプログラム その3
山下光子

Editorial Report
話題の最前線
女性の美しさをスポーツ医学でサポート
Re:Project

スポーツの「芯」
アスリートの肖像
山田ゆかり

特集 ピラーティス・メソッド
 昨年、高田先生のピラーティス・メソッドに関するレクチャーを聞いた。そのときまでは、漠然とした知識やイメージしかなかったが、そのレクチャーを聞いて、創始者であるJ.H.ピラーティス氏の姿やそのメソッドの深い部分に触れることができた。
 ヨガや太極拳、各種呼吸法など、フィットネスクラブでは初心者でも始めやすいようにさまざまな工夫をしている。ピラーティス・メソッドも同様で、マットで行うエクササイズは広く人気がある。それはそれで運動を楽しむことにつながり、健康の保持・増進に役立っている。しかし、本来のものはどうなのかは、なおざりにされてはいけない。いつかきちんと紹介したいという意向を伝え、それからかなり時間が経過した。
 その間も雑誌や新聞などでピラーティス・メソッドが扱われる機会は増えていく。このメソッド自体が、創始者から弟子に「口伝」のようなかたちで継承されたので、自分なりの方法に変えたり、バックグラウンドによってエクササイズも変わっていった。それは時代や人の流れのなかで当然起こってくることである。だが、時間がたつと、ますます「初めはどうだったのか」がわからなくなる。
 こうして、この特集を組むことになった。高田先生は、日本人として初めてピラーティス・メソッドの指導資格を取得された。創始者J.H.ピラーティス氏が実施していたメソッドに忠実な方法を踏襲され、日本でも学内で実践・研究されてきた。アメリカでも熱心に資料集めを続け、参考までにといただいた資料は膨大なものである。その資料と、長時間のインタビュー、そしてJ.H.ピラーティス氏もそうしていたと言われるが、取材者もセションを実体験した。インタビュー、資料、実体験、この3つをもとに特集の前半をまとめた。特集の後半は、高田先生にゆかりのある3氏にその実践を通じての感想や意見を聞き、それをまとめた。
 J.H.ピラーティス氏の考案したメソッドは本文にあるとおり、インストラクターの鋭い観察力とその人に合ったエクササイズを見抜いて組み立てる洞察力が必要で、さらに「クライアントへの共感」(高田先生)も求められる。これは1対1で実施されるこのメソッドのセションの特徴であろう。
 渡会先生が指摘されているようにこれでは確かに効率が悪い。ビジネス的にはむずかしい。したがって、もっとやりやすい形態が求められてきたのかもしれない。だが、このスピード時代、逆にこうしてゆっくり、じっくり取り組むことはとても大切に思われる。
 今はいろいろな「流派」やシステムでこのメソッドが提供されている。充実した指導者育成システムも導入されてきた。よい指導者も多いし、これからはさらに増えていくだろう。21世紀の人がこのメソッドをどう評価し、実践していくか楽しみでもある。(清家)

連載その他
一連のインタビューも今回で最後となる綿引先生の連載(P.29)では、スポーツ情報の戦略的な運用について触れられている。科学が後からくっついてくるだけでは、実践に活かすことはできない。理論と実践をどう結びつけるか。これまでのドイツの取り組みが示すこの問題は、今後も大いに議論されることだろう。
 堀居先生には、野球肘を取り上げていただいた(P.32)。野球肘の発生状況、チェック方法を知っておくことで、事前にケガを防ぐこともできる。自身のためだけでなく、子どもを指導するうえでも、ぜひおさえておきたいところだ。
 小谷さんの連載(P.36)では、前号に引き続き膝OA、クライアント、その他諸情報を紹介。どう膝OAと向きあえばよいのか、さまざまな角度からアドバイスしている。今すぐ活用できる内容が満載である。
 インタビュー(P.40)は日本体育協会スポーツ科学研究室研究員の森丘氏に登場していただいた。氏が話す体力に関わる現状と同研究所の取り組みは、今後大きなテーマとなる。子どもから高齢者まで、体力づくりのできる環境をどう整備していくか。私たち自身の日常生活も加味しながら、今一度考える必要がありそうだ。 「これからのスポーツ医療」(P.42)では、総合病院 水戸協同病院を訪ね、スポーツ外来の役割について取材した。平成15年の開設以来、受診者数は増えているそうだが、その評判は一度受診した学生などの口コミで広がっているという。病院を健康づくりのための施設と捉えれば、スポーツ外来がその窓口として地域社会に認知されるのではないだろうか。
 山下さんによるフォームローラーエクササイズの連載(P.44)は、膝立ちから立位のプログラム。転倒など注意が必要であるが、体幹の安定には欠かせない内容である。同連載では、次号より症状別にケース・スタディを紹介する予定である。
「話題の最前線」(P.46)では、神戸・元町の「Re:Project」というスポーツ医学で女性の美しさをサポートしようというお店を訪れた。「美しさ」において「姿勢」が大事であり、そこにスポーツ医学のノウハウが活かせるという森医師の考え方は新鮮だった。言われてみると、これまでなぜ誰も取り組まなかったのだろうと思わせられた。神戸の女性にどう受けるか、楽しみである。
 スポーツの「芯」(P50)は、今年土門拳賞を受賞した坂田栄一郎氏の話。週刊誌アエラの表紙撮影の現場において、坂田氏がどうアスリートを撮影していたのか、山田さんが撮影現場でみたアスリートの「顔」とはどんなものだったのか、当時を振り返っていただいた。(長谷川)

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